「説明」が苦手な人間がブログを続ける方法
私は元アフィリエイターで、高校生の頃一年半ほどサイト作りに勤しんでいた。
作っていたのはブログではなく、販売する商品を前提とするいわゆるアフィリエイトサイトだ。
半年以上無報酬という厳しい現実のなか努力し、挫折する直前あたりには月三万円ほど稼ぐ小規模なサイトを量産するノウハウを得ていた。
しかし私は挫折した。
手順通り作れば稼げることはわかっていても、それ以上続けることは不可能だった。
その原因として、とにかく記事を書くのが辛かったということが大きい。
アフィリエイトサイトの記事には、斬新な文章も意見も必要ない。
とにかくユーザーの求める情報をわかりやすく説明することが必要であり、それがとても苦痛だった。
つまるところ、私はアフィリエイターに向いていなかったのだ。
アフィリエイターに向いているのは、「相手にわかりやすく説明することが楽しい」「自分の説明で相手に理解してもらうことが好き」という人種だ。
これはアフィリエイターだけでなく、ライター業全般にいえることである。
嫌々勉強する人間が夢中になって勉強する人間にはどうあがいても勝てないように、「説明すること」が苦手な人間はそれに夢中になる人間には絶対に勝てない。
ライターとして活躍するためには、「基本的に」説明することが好きであるという前提が必要なのだ。
話がようやく主題に入る。
この忌々しい「説明」の苦痛にうんざりし、ブログを挫折してしまった同志は数え切れないほどいるだろう。
上達しようという向上心がある人ほど「わかりやすく書こう」という方向性に進んでしまい、モチベーションが徐々に減っていくことで死に至る。
取り組んでいたものがアフィリエイトサイトの記事であったり、それ以外の何かを解説する文章であるなら、それは仕方のないことだ。
むしろ挫折した方が他のことに労力を割ける分幸せだといえるだろう。
しかし説明が苦手だからという理由でブログを挫折してしまうのは少しもったいない。
ブログには説明が苦手でも続けられる可能性がある。
先程も述べたがアフィリエイトサイトの記事の目的は「ユーザーにわかりやすく説明すること」だ。
だからこそ、その内容はとにかくわかりやすさを極めたものが求められ、それ以外の要素は邪魔以外の何でもない。
だがブログに求められるものはそうではない。
ブログを読みに来ている読者は何かを理解したいと思っているわけではない。
求められているものはエンターテイメントだったり、和みだったり、一つの意見だったりする。
なので無理にわかりやすい文章を書こうとする必要はないのだ。
むしろクセのある文体が面白がられたりもする。
要するにブログにおける成長とは「よりわかりやすい文章を書くこと」ではないのだ。
ここが重要である。
自分のブログを成長させるためには、自分のブログがどういう価値を提供しているのかを把握することが一歩目だ。
例えば私の場合はこのブログで「奇抜な戦略的意見」を提供していきたいと思っている。
わかりやすさを追求すると間違いなく挫折するので、奇抜さに力を入れていきたい。
読者から求められているものはブログによって全く異なるだろう。
ぱっと思い浮かばなければ、「自分はなぜ文章を書きたいと思ったのか」を考えてみるとよいだろう。
その根源にあなたの文章の価値があるのだ。
今一度まとめると説明が苦手な人間がブログを継続するために重要なのは、成長の方向性を「わかりやすさ」に向けず、「自分のブログならではの価値」に向けることだ。
私も言いたいことが上手く伝わるかなんて深く考えず、とりあえず斬新な意見を提供することだけに集中するつもりである。